NEVER(Heart)

金曜日、毎回同様、ミーティングがありました。
ここ二週間にわたっては、本格的に俺が動くことが頻繁になり、
平均睡眠時間は3時間にも満たしていなかったです。

俺は天才肌ではなく、人の10倍努力してやっと人並みになる、凡人です。
ただ、みんなは、俺のことを

「東大で、さらに大学院卒業しているなら、すげぇ天才なんだね」

と、勘違いします。

なので、最初の期待値がでかすぎて、結局俺の出したパフォーマンスは、いつも予想意外にレベルが低い
と、判断され、任されるべき仕事も、他の人に渡り、俺はそのアシスタントになることも、多々ありました。

でも、それは仕方ないのです。最大限の努力をした結果だから・・・

さて、今回転職を希望した理由のひとつが

「せっかく英語がネイティブと普通に話せるくらいの能力を持っているから、海外でのプロジェクトを行いたい。」

「自分は、人がハッピーになってくれれば、俺もハッピーになれるので、就職難といわれる現在、今まで培ってきたコネクションを使って、本格的に人材教育コンサルタントとして生計をたて、プロのヘッドハンターになりたい」

という理由で、6社ほど内定をいただきました。

しかし、そのタイミングで、信用しきっていたあるヘッドハンターとしては、優秀すぎるくらいの方から連絡があり、

「インドではトップの大学院を卒業し、その後東京大学の博士課程で、国際政治学を専攻し、起業したインド人が、教育コンサルや、インドから日本へのITスキルの高いインド人を派遣するプロジェクトを立ち上げたい人が居る」と、教えられ、すでに内定も出ているのですが、興味もあったので、お会いしました。
現在の社長です。

何度か打ち合わせをしている時に、

「これは俺にとっては、世界に進出するまずはじめの一歩だ」

と、思い、すべての内定をお断りして、彼の会社とパートナー契約を結び、個人事業主として
頑張ろうと決めました。

最初、俺を口説くとき、「部屋は3DK、ドライバ付きの車、ラグビーで前歯など、計7本を折ってしまっている、その歯を治療するための金額(日本では合計150万くらいかかります、インドだと同じレベルのものが30万で出来るらしいです)、小遣いや、所有株の数パーセントのシェア、新しいパソコン、全てにおいて心配しないでください」

と、言われていました。

浅はかにも魅力的に感じたので、自分の本当にやりたい仕事に付くことが出来ると思い、パートナー契約を結ぶことを決めました。

その後、様々なインドでの重鎮を紹介していただき、また、彼を紹介してくれたヘッドハンターさんも、この仕事は面白いと思うよ、と言われ、いくら無理難題をあてられても、自分の寝る時間さえ削れば、こなせるのだということで、やるべきことはやっておりました。

でも、そういう、努力していることを普通に告げることって、ビジネスマンとしてはなっていないな、と考えていた俺は、精神的に、かなり倒れそうになった時でも、元気を装うって、ミーティングを繰り返し行っていました。

しかし、いつまで経っても、正式なパートナー契約書にサインすることが延期になり、それを繰り返させられ、18日に出発予定であるにもかかわらず、いまだ、最初はインドのハイデラバードというところまで飛行機でいくのですが、その後の俺のステイするはずの場所さえ、はっきりと決めておらず、

「その場、その場で柔軟に対応して行こうよ。」

と、言われ続け、何よりも家族が心配しているので、契約書だけでもサインしたいという意図を伝えましたが、先日の金曜のミーティングで、まだ用意していなく、当初約束していた、様々な条件(パソコンや、国民年金国民健康保険、損害保険)を、3ヵ月後に払うから、最初は立て替えて欲しいと言い出したので、あきらめていた俺は、全て彼の言う条件を飲み込み、自分の資産を一部担保にし、借金して、それでも足りない部分もあるので、仕方なく親に頼んで、多額の借金を負うことになりました。勿論、この事実も伝えていませんでした。

それでも、この仕事に真剣にトライするつもりだったので、我慢し、先日金曜日、

「全くお金がないので、最初だけ3万円をインドルピーで頂けないでしょうか?」

と、俺と、もう一人のヘッドハンターと頼んだところ、インド人は悩み始めました。

昨日、多額な借金をしている事実も伝えておらず、会社が儲かるのならば、それまで我慢しようと
ずっと我慢していたのに、インドに着いた瞬間に、必ず現地のお金が必要になるのは当然だから
それくらいは、出すだろうと思っていた俺は、渋み始めた彼に、ついに、プッツンしてしまいました。

約3分間、今までの経過と、予定があまりにも変更され続け、何を信頼してよいか分からないと、英語で叫んでいました。

俺の病気が、退院した後、初めて発祥しました。感情の赴くままに、怒っていました。

さすがに、他の二人は唖然としていました。

その後、色々俺の気持ちを落ち着かせるため、 やっと落ち着いた俺に対して

「今は、あなたの性格を理解しているから、大丈夫だけど、現地に一人で入って、社長の友人宅に数週間泊まったとき、その様に急にテンションが上がると、困るんだよな〜一人で行かせる事が心配になってきた、どうしようか・・・」

と、話し始めました。

そして、俺はまた、冷静になり、今回の打ち合わせは終了ということになり、俺は今日で終わりになったなと思っていたけど、月曜日、3人で違う会社に訪問する予定を立ててくれました。

もし、俺を今になってキャンセルする気持ちがあれば、次の予定など立てないと思うし、この週末は寝ることに専念して、来週元気で会おう、といってくれました。

明日月曜日、社長の判断はどう下すか分かりませんが、やはり、あきらめきれないです・・・

教えてください、多額の借金をしていること、寝る間も惜しんで提案書を作っていること、伝えるべきでしょうか?